11 March, 2021

ナノサイエンスが量子コンピューター分野に新製品を発表

オックスフォード・インストゥルメンツ・ナノサイエンスは、量子コンピュータのスケールアップに対応した無冷媒希釈冷凍機技術の最新のイノベーションであるProteoxLXと、アジアにおける新たな量子コンピュータとのコラボレーションを発表しました。

ProteoxLXは、オックスフォード・インストゥルメンツの次世代希釈冷凍機シリーズの一つで、共通のモジュールレイアウトを採用しているため、相互に互換性があり、極低温での実験に柔軟に対応可能です。LXシステムは、広いサンプルスペースと十分な同軸配線容量、ノイズを低減する低振動機能による、低温エレクトロニクスの完全な統合により、量子ビット数を最大化することができます。

オックスフォード・インストゥルメンツ・ナノサイエンスのマネージング・ディレクターであるスチュアート・ウッズは、「ナノサイエンスは、世界中の量子コンピューティングの開発と商業化を支援するために、リーダーシップとイノベーションを推進することを約束します。"本日の発表は、このことを証明しています。過去12ヶ月間に築いた勢いは、製薬部門などの主要産業に量子コンピューティングの可能性をもたらし、例えば医薬品をより早く市場に投入することができるでしょう。」とコメントしました。

また、オックスフォード・インストゥルメンツ・ナノサイエンスは、中国のSpinQ Technology Ltd.がProteoxを採用したことを発表しました。昨年のAPS PhysicsでProteoxを発表して以来、オックスフォード・インストゥルメンツは、グラスゴー大学や、量子コンピュータのスタートアップ企業であるRigetti社およびOxford Quantum Circuits社とのパートナーシップを発表しています。

LXには、カスタマイズ可能な2つのセカンダリインサートが用意されており、コールドエレクトロニクスや大容量の入出力ラインを最適にレイアウトすることができます。これは、現行のProteoxMXまたはProteoxLXと、将来のProteoxファミリーのシステムとの間で完全な互換性があり、交換が可能です。

最後に、ProteoxLXは、20mKで25μW以上の冷却能力を持ち、7mK以下の低いベース温度、4Kで数ワットの冷却能力を持つツインパルス管など、非常に大きな冷却能力を備えています。

ProteoxLXの詳細はこちらをご覧ください。